2015-02-20

W杯予選か。それともシーゲームか。

Photo Masayori Ishikawa/Khmer Goal

「来年のシーゲームに向けて最高の準備をしていきます。」

これは、昨年スズキカップ予選ラウンド最終戦のブルネイ戦後のカンボジア代表、韓国人リー監督のコメントである。

 カンボジアは来月3月12日と17日に、マカオ代表とW杯1次予選を戦うことが決まった。カンボジアサッカー連盟とリー監督の方向性が一致しているのであれば、W杯予選は最優先ではないだろう。むしろ、その後すぐに開催されるAFC U23選手権予選兼五輪予選(25日ー31日 バンコク)でしっかりチームを作り上げ、6月にシンガポールで開催されるシーゲームでメダルを狙うことこそが今年最重要のミッションであると言っていいだろう。いや、そうだったはずである。

 しかし、マカオ代表と戦うことが決まった今の心境はどうだろうか。もしスズキカップで見せた勢いを再現できるようなことがあれば、マカオ代表に勝利し2次予選に駒を進めることも夢ではないと考えているのではないだろうか。先日カンボジア代表はスヴァイリエンの新スタジアムのこけら落としとして、韓国Kリーグ3部王者のファソンFCと強化試合を行い2-5で敗戦した。だが、この試合の出来で来月の結果を決めつけるには、まだ早すぎる。

 問題は日程だ。仮に2次予選に駒を進めたとしよう。その場合、シーゲームと2次予選の開催期間が重なることになる。当初、アセアン各国はAFCに対し、日程の変更要望をしていたという話だが、それは却下された。カンボジア代表のリー監督と同様、A代表と五輪代表を兼任している代表監督は数か国ある。W杯予選か、シーゲームか。特に戦力が厚いとは言えないカンボジア代表がどうやりくりするのかは、見どころのひとつと言っていいかもしれない。

 全ては1次予選に勝てばの話だが。それでも代表の人気は、自国リーグの活性化に繋がると信じている。まさに20年前の日本と同じようなことが、ここカンボジアでも必要なことだと考えている。そして代表戦が続くことで、リーグ開幕の延期計画の話が進んでいることは、また次回にでも。

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