2015-02-19

王者が示した方向性

Photo Naga World FC

プレシーズンからフンセンカップ開催中にかけての驚きのひとつと言えば、昨年の王者プノンペンクラウンの代表クラス4選手の移籍だろうか。この件は、ファンはもちろん、関係者のなかでも大きな衝撃だったに違いない。


同クラブは昨年の中国遠征で重大な規律違反を犯したとして、DFホン・ペン、MFキム・ボレイ、コウ・ソクンピア、GKソウ・ヤティに、フンセンカップ期間中の活動停止処分を言い渡した。すると1月中旬にホン・ペンがボンケットへ。そしてキム・ボレイとコウ・ソクンピアがナーガワールドへの移籍を決めた。そして2月に入り、ボンケットがソウ・ヤティの獲得を発表した。

そもそもどんな規律違反を犯したのか?それについて、プノンペンクラウンは明らかにしていないものの、分かっていることは、中国遠征以降、移籍した4選手はトレーニングをボイコットしていたという話である。原因はスイス人監督サムとの確執という話もあり、ほとんどのカンボジア人選手が不満を抱いていたという話も聞かれたが、未だに真相は明らかになっていない。

当初はこの移籍が大きな損失とも思われたが、他にも代表クラスの選手が所属し、また育成年代の台頭も際立つ同クラブの取組みを見る限り、心配はそんなに大きなものではないのかもしれない。


また、昨年大活躍したオーストラリア人“アドリアーノ ペジェグリーノ”がタイD2のクラブへ移籍。トヨタメコンクラブの前に新加入したオランダ人“ボスマ”も、シーズン開幕を待たずにベトナムへ移籍した。それでも絶えずトライアルのために同クラブの門は叩き続けられている。

新シーズン、どんな戦いを魅せることができるのか。プノンペンクラウンは王者ではなく、異なる形で注目を集めることは間違いないだろう。

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