2015-02-19

ファンの熱狂。そしてナーガワールドの怒り。

Photo Masayori Ishikawa

2015フンセンカップ決勝は、地元スヴァイリエンがナーガワールドを2-1で下し幕を閉じた。

今大会、グループステージが開催された場所は、プノンペンから約40km離れたトンレバティという小さな町にあるナショナルトレーニングセンターである。確かにピッチ状態など、あらゆる面でオールドスタジアム(リーグで開催される会場の1つ)よりいいだろう。しかし、4ピッチで同時キックオフなど、まるで青少年の夏のフェスティバルのようだったと聞いている。


年々人気が上がるカンボジアフットボール。シーズン到来を今か今かと待ちわびていたファンの多くが、費用や手段を考えると行くことをあきらめざるを得なかったに違いない。もう少しファンに配慮した大会にできなかったものかと、例えば半分だけでもプノンペンで開催するとか。色々やり方はあったはずである。

そして決勝トーナメントは、トンレバティからスヴァイリエン州の州都スヴァイリエンに完成した新しいスタジアムに場所を移し開催された。これほどまでに多くの人々が楽しみしていたのかと言わんばかりの熱狂がスタジアムを包み込み、これはこれで成功と言っていいのかもしれない。しかも、地元スヴァイリエンが優勝したのだからなおさらだ。が、よくよく考えるとプノンペンのオリンピックスタジアムの工期が大幅に遅れているという事実も忘れてはならない問題である。

一方で、決勝では試合後にレフェリーへの判定にナーガワールドの選手たちが詰寄り抗議するなど、後味の悪いものになってしまった。
この件について、協会側は堅く口を閉ざしている。
同クラブのマネージャーは情報サイトのインタビューに「試合を見ていた全てのファンが不公平な判定を目撃した。カンボジアフットボールは発展していくことができるのか」と疑問を投げかけたが、同時に開催場所がスヴァイリエンだった。これがホームアドバンテージなんだという諦めの声も聞こえてくる。
このスヴァイリエンとナーガワールドの一戦は、今季リーグ戦でも間違いなく注目されるはずだ。

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